ドコモ系格安SIMの動作確認済み端末にはauまたはSoftBankのスマホは掲載されていません。
そのためauまたはSoftBankからドコモ系格安SIMに乗り換えるなら自分でスマホの仕様を調べて乗り換えても大丈夫か確認する必要があります。
スマホの普段知りもしない分野について調べないといけないので結構大変です。なのでゆっくりひとつずつ確認するのが良いです。
調べるのは以下の二つです。
- 対応周波数
- SIMロック解除
対応周波数を満たしていたら、SIMロック解除できるか、できるならドコモ系格安SIMで使えます。
ドコモ系格安SIM→ドコモ回線を使っている格安SIM
FREETEL(ドコモ系)の動作確認済み端末には例外としてauとSoftBankのiPhoneシリーズがあります。FREETELが大丈夫ならドコモ系格安SIM全体で大丈夫なのでiPhoneで乗り換えを考えている方はこの記事を読まずに乗り換えて大丈夫です。ただし、一応持っているiPhoneのシリーズがFREETELの動作確認済み端末あるかは確認してくださいね。
このページの目次です。
スマホの対応周波数でドコモの電波を掴めるか決まる
auまたはSoftBankからドコモ系格安SIM(楽天モバイルなど)に乗り換えるなら今まで使っていたスマホをそのまま流用しますよね。
この場合、電波をキャッチできなくなる可能性があるので今まで使っていたスマホの「対応周波数」が重要になります。
対応周波数は映画なんかで無線機を手に持ちながら「敵に聞かれているから無線機の周波数を変更しろ」と言っているシーンを思い浮かべればわかりやすいです。
送信側と受信側が同じ周波数じゃないと会話ができない仕組みを利用して指示のやりとりをしていますよね。
この周波数の仕組みはスマホでも同じです。なのでauまたはSoftBankからドコモ系格安SIMに乗り換えるなら「スマホがドコモの周波数を受信できるのか」という問題がでてきます。
スマホの対応周波数の調べ方
スマホの対応周波数はキャリアの公式サイトに公開してあるのでそこから確認できます。
auは「SIMロック解除が可能なau携帯電話などの実装周波数帯一覧 | au」
SoftBankは「SIMロック解除が可能な機種の周波数帯一覧.pdf - ソフトバンク」
このページ内の文章をすべて書き終わった後に気が付いたのですが、「SIMロック解除可能な機種の周波数帯一覧」だからこのページに記載されている機種はSIMロック解除できますね。のちのSIMロック解除可能な機種の調べ方はここを利用しても良いです。
サイトに飛んでみるとこのような表があります。画像はauのサイトです。
LTE
auまたはSoftBankからドコモ系格安SIMに乗り換えて使うには「LTE」の項目にバンド1とバンド19に○が付いているか確認してください。この二つは必須です。
東京・名古屋・大阪に住んでいる方はバンド3にも○が付いていると最大速度が速いのでバンド1とバンド19だけより快適になります。
バンド1に○付いていて、バンド19に○が付いていない場合があります。この場合、電波を掴めるか微妙です。何とも言えません。
バンド1は広域をカバーする周波数で障害物(ビル、山)があるところが苦手。バンド19は建物内でも電波が届くけど広域に届かない周波数です。
お互い電波の届きにくいところを補完する役割を持っています。なのでバンド19がないと住んでいる地域によって電波をまったく掴めないことがあります。
私の住んでいる熊本県は田舎ですが、バンド19非対応のスマホで電波をキャッチできているので田舎かどうかは関係ありません。バンド19の電波が届いているかどうかが重要です。
バンド19が自分の住んでいる地域に届いているか調べるには周波数について触れている記事内で紹介しているのでそちらを参照してください。
3G(W-CDMA)
「3G(W-CDMA)」の項目はバンドIに○が付いているか確認してください。バンドVI/XIXにも○が付いていると山間部などで電話を使うときに繋がりやすくなります。
山間部に住んでいなければバンドIだけで大丈夫です。
3G(W-CDMA)は通話またはLTEが掴めないときに使います。
SIMロック解除しないとドコモ系格安SIMで使えない
キャリアで購入したスマホはすべて「SIMロック」されています。
SIMロックとは自分が契約したキャリアのSIMカードを差し込んだときだけスマホが作動するようにした機能制限のことです。
要は、他社に自社販売のスマホを使わせないためのロック機能です。
このSIMロックがかかった状態だとauまたはSoftBankからドコモ系格安SIMに乗り換えるときSIMロック機能が働いてスマホが使えない事態に陥ります。
そのためSIMロックの解除を行ってからドコモ系格安SIMに乗り換える必要があります。
SIMカードは小さい板状のチップです。
SIMロックの解除方法
SIMロックの解除はすべてのキャリア共通でスマホの購入日から180日(6か月)以上の利用で可能になります。
ただし、2015年5月以降に発売された機種に限定されており、それ以前の機種はキャリアによってSIMロック解除の対象になっていたり、対象外になっていたりします。(対象機種は後述します)
また、SIMロックの解除には格安SIMのSIMカードとWi-Fi環境が必要になります。Wi-Fi環境が自宅にない方は無料で使えるコンビニWi-Fiがおすすめです。
au編
auで購入したスマホはIMEIまたはMEIDを「SIMロック解除の可否判定」に入力することでSIMロックを解除できるかわかります。
IMEIとMEIDはスマホの設定アプリ→端末情報→端末の状態に進んでいくとあります。
IMEI(15桁の数字)、MEID(14桁の数字)
SIMロック解除は以下の二通りの方法で行えます。
- WEB申し込み(手数料:無料)
- auショップ(手数料:3,000円税別)
WEB申し込みのほうが無料でお得なのですが、WEB申し込みはauに契約中で購入履歴が確認できる機種のみに限定されています。
白ロム(中古購入・譲渡)の場合はWEB申し込みができません。auショップでの申し込みになります。
申し込みが終わったら「SIMロック解除のお手続き」の中にあるタイトル「SIMロック解除の申し込みが完了したau携帯電話でご利用設定」に従って利用設定を行ってください。これでSIMロック解除が完了です。
この利用設定でWi-Fi環境と格安SIMのSIMカードが必要になります。
SoftBank編
SoftBankは「ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する / SIMロック解除」でSIMロックを解除できる機種がわかります。SIMロックの解除はauと同じで申し込み先でIMEIを入力すればあとは手続きに沿って進むだけです。
ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する / SIMロック解除
IMEIとMEIDはスマホの設定アプリ→端末情報→端末の状態に進んでいくとあります。
IMEI(15桁の数字)、MEID(14桁の数字)
申し込み方法もauと同じで以下の二通りがあります。
- WEB申し込み(手数料:無料)
- auショップ(手数料:3,000円税別)
WEB申し込みはauと違い2015年5月以降に発売された機種に限定されています。2015年4月までに発売された機種はSoftBankショップのみでSIMロック解除となります。
SoftBankは白ロム(中古購入・譲渡)のSIMロック解除ができません。
スマホの発売時期に関しては上記の「ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する / SIMロック解除」に詳細があります。
申し込みが終わったら「手続き完了後に機種本体からSIMロック解除する」に従って利用設定を行ってください。
この利用設定でWi-Fi環境と格安SIMのSIMカードが必要になります。
auからドコモに乗り換えても通話できる
お問い合わせから質問がありました。「auからドコモに乗り換えると電話が使えないはずではないですか?」
- auの3G回線はCDMA2000
- ドコモの3G回線がW-CDMA
auとドコモ間の3G 通信方式が違うから電話が使えないのではないかという質問ですよね。
通信方式の話をすれば確かにauとドコモは異なる規格を採用しています。しかし、SIMロックが解除できるau端末は自社のCDMA2000に非対応でドコモのW-CDMAに対応しているんですよね。(auはCDMA2000を廃止してVoLTEに絞っていきたいようです)
対応周波数の確認方法でも紹介した「SIMロック解除が可能なau携帯電話などの実装周波数帯一覧 | au」を見ればわかります。3G(W-CDMA)のバンド1はauブランドのタブレットを除いてすべての端末で対応しています。バンド6は機種によりますけどね。
だからauからドコモ系格安SIMに乗り換えても通話ができます。
auの昔の機種はCDMA2000を搭載していてW-CDMAには非対応ですからauからドコモに乗り換えたとしても通話はできません。
でもそもそもauの昔のモデルはSIMロックの解除ができないのでドコモ系格安SIMでは使えません。
非公式グッズを使ってSIMロックを解除した場合はおっしゃる通り通信方式が異なるのでauからドコモ系格安SIMに乗り換えても通話ができません。