キャリアから楽天モバイルに乗り換えるにあたって電話のかけ放題サービスが一つの目当てだったので、楽天モバイルの「10分かけ放題」を実際に使ってみて通話品質は良いのか、何か使いにくい点はなかったのかなどを試してみました。
なお、過去に楽天モバイルには「5分かけ放題」と「無制限かけ放題」もありましたが、新規受付を終了しています。よって、楽天モバイルで使えるかけ放題オプションは10分かけ放題のみとなっています。
このページの目次です。
楽天モバイルの10分かけ放題とは
楽天モバイルの10分かけ放題は申込時の正式名称だと「楽天でんわ10分かけ放題 by 楽天モバイル」と言います。
この10分かけ放題は、10分以内の国内通話を月額850円でかけ放題にするオプションです。他社のサービスで存在する通話の回数制限は設けられていないので短時間の電話をたくさんする人に向いています。
10分かけ放題で一度の通話時間が10分を超えた場合は別途30秒10円の通話料が必要になります。私は3.1GBプランに10分かけ放題を付けているので楽天モバイルに支払っている月額料金は2,649円(税込)になります。
内訳は、以下の通りです。
- ユニバーサル サービス料 3円(税別)
- 3.1GB 1,600円(税別)
- 10分かけ放題 850円(税別)
10分かけ放題は電話番号をそのまま使える
10分かけ放題は電話の発信時に「0037-68」を通話先番号の先頭に付けて楽天コミュニケーションズの電話網を使う回線交換方式が用いられています。通話先番号の先頭に0037-68を付けるのは10分かけ放題の専用アプリである「楽天でんわ」を使えば自動で番号を付けてくれます。
10分かけ放題は通話先番号の先頭に0037-68を付けますが、相手の着信番号にはあなたの090/080/070から始まる携帯電話の番号だけが表示されるようになっています。また、相手側の電話帳にあなたの電話番号が登録してあって、登録番号に0037-68を付けていなくてもあなたの名前が表示されて誰から電話がかかってきたか判断できます。
10分かけ放題は電話回線を使っている
楽天モバイルの10分かけ放題は回線交換方式で楽天コミュニケーションズの電話網(電話回線)を使っています。そのためデータ通信の通信速度に通話品質が依存するIP電話とは違い、安定した通話品質で通話相手と会話できます。
10分かけ放題は楽天でんわアプリを使う
10分かけ放題を使うなら楽天でんわアプリを使ってください。10分かけ放題では通話先番号の先頭に0037-68を付けないと楽天コミュニケーションズの電話網が使えないので、通話先番号の先頭に0037-68を自動で付けられる楽天でんわを使う必要があります。
スマホ標準搭載の電話アプリでは通話先番号の先頭に0037-68を自分で付けないといけないので手間がかかりますし、通話先番号の先頭に0037-68を付けないと10分かけ放題が適用されず、30秒20円の通話料がかかるので楽天でんわから発信しないと10分かけ放題に加入する意味がありません。
不在着信も楽天でんわを使って折り返す
楽天モバイルの10分かけ放題を使うなら不在着信からそのまま電話を折り返すことに注意してください。
スマホに不在着信が入っていると設定にもよりますが、不在着信があったことを示すマークがスマホに表示されると思います。
この不在着信のマークをタップして電話を折り返そうとするとスマホに標準搭載されている電話アプリを使って電話をかけることになります。不在着信から折り返そうとすると通話先番号の先頭に0037-68を付けて電話ができないので10分かけ放題が適用されずに通話料がかかってしまいます。
不在着信があったら楽天でんわを開いて、楽天でんわの不在着信の項目から電話を折り返すようにしてください。結構面倒くさいですよね。
もし、不在着信をそのまま折り返したら利用明細の「楽天モバイル 通話料・付加サービスご利用料金」の項目で通話料が加算されます。30秒20円なので気を付けてください。
10分かけ放題は何かしら設定する必要あるの?
10分かけ放題は何も利用設定する必要がありません。ただし、楽天モバイルからSIMカードが届いてスマホの回線を開通させた後に、メールにて「楽天でんわお申込み受付完了のおしらせ」というタイトルで10分かけ放題オプションへの登録が完了したお知らせが届きます。このお知らせが届いてから10分かけ放題が使えます。(画像は5分かけ放題だったときのもの)
電話をかけるときに楽天でんわのアプリを開いても10分かけ放題ユーザーはこちらみたいな項目もなく、普通に電話を使えば10分かけ放題が適用されます。
私は小心者なので何も設定しなくて本当に大丈夫なのかなと思って翌月の利用明細を待ちましたが大丈夫でした。
10分かけ放題は緊急通報ができない
10分かけ放題は通話先番号の先頭に数字(0037-68)を付けて電話をかける回線交換方式が用いられています。110番や119番の緊急通報や、フリーダイヤル・ナビダイヤルなどは回線交換方式で電話をつなげることができない仕様のようでかけられません。
もし、緊急通報が必要な場合はスマホに初めから入っている電話アプリを使って電話をかけてください。
楽天モバイルの10分かけ放題を使ってみた
私は楽天モバイルの10分かけ放題を使っていて、父親と姉も楽天モバイルの10分かけ放題を使っています。だから10分かけ放題の電話発信と電話受信の両方を体験しています。
電話発信のほうは相手と会話をしていてレスポンスが悪いとか感じたことがありません。会話の途中で相手にそれとなく「今ちょっと電波悪いんだけど大丈夫?聞こえにくくない?」と聞いても特に問題ないとのこと。その後ネタばらしをして楽天モバイルに変えたんだけど、「電話おかしくない?」と改めて聞いてみると「別に」と言われたので通話品質に関しては良好のようです。
電話受信のほうは家族からの通話なので連絡事項を伝えるぐらいであまり長話しないのもあって、普通の電話と違いがわかりません。
父親は定年して、年金やら母親の年金・国民健康保険、税金関係の手続きを確認するために役所等に楽天モバイルの10分かけ放題で電話をかけまくっていたので、父親に10分かけ放題の感想を聞いてみると「何もおかしいところがない」そうです。何かあるでしょと問いただしても本当に何も不便なところがないようで、しつこいと怒られてしまいました。
今、楽天モバイルに乗り換えようと考えているなら「楽天でんわ」を使ってみたらいいです。キャリアでも楽天でんわ自体は使えるので、心配なら一度使ってみて、通話品質等の気になることを確認してから楽天モバイルに乗り換えるのもありだと思います。
10分かけ放題はIP電話と相性が悪い
いつものように10分かけ放題で電話をかけようとしたら突然不具合が起きました。
「発信が送れません。上限を超えています。」、「通話を切り替えられません。」
今までに見たことがない症状で、理由はわかりませんが、電話を使うことができませんでした。とりあえず、一度電話アプリをキャンセルして再度立ち上げても電話が使えません。
しょうがないので自分で出来る事としてネットで調べたり、楽天でんわの設定を見て、改善できる項目があるか探してみましたが、イマイチどうしたらいいのかわかりませんでした。そこで楽天モバイルにメールでお問い合わせして改善策を求めることにしました。
楽天モバイルによるとIP電話に原因があるようです。以下は楽天モバイルからの返信内容の一部です。
ご申告の通知が表示され、発信ができない場合、他の通話アプリの設定により解消されるようでございます。
050番号で発信する通話アプリ等はご利用されておりませんでしょうか。ご利用の場合、該当アプリの「設定」より他アプリからの発信に対応のチェックを外していただくことで解消するようでございます。
引用の「050番号で発信する通話アプリ」はIP電話だとピンときたのですが、5かけ放題があるのにIP電話なんて使っていなかったので意味がわかりませんでした。
よくよくスマホの中をじっくり見回してみると楽天モバイルでスマホを買ったときにViber(IP電話)がインストールされていました。
一度もViberを使わずにスマホに入れておいただけでしたが、結果的にViberが10分かけ放題を使えなかった原因のようでした。Viberを消したら「発信が送れません。上限を超えています。」などの表示がでなくなりました。
10分かけ放題を使うならIP電話を使うことがないと思いますが、一応こういったこともあります。10分かけ放題とIP電話を併用して使う場合はIP電話側の設定で他アプリからの発信に対応のチェックを外す必要があります。注意してくださいね。
10分かけ放題と併用したいアプリ「call timer」
貧乏性だからでしょうか。私は10分かけ放題を使っていると今何分ほど話しているんだろうとつい時間の経過を気にしてしまいます。
そこで通話時間を計るアプリがないのか探したらありました。「通話時間タイマー」で探すと似たようなアプリがいっぱいあります。
私が使っているのは「call timer(アプリ名)」です。レビュー評価が高かったのでとりあえず使ってみるかで使い始めたら定着しました。
call timerは通話時間をカウントしてあらかじめ指定した時間に「通知(バイブまたはサウンド)」と「通話の強制終了」を自動で行ってくれます。
設定はすべて英語なので最初は使い方がわからなかったのですが、「call timer 使い方」で調べたら以外にも簡単でした。
私がcall timerの設定でいじっているのは以下の5項目だけです。
- Minutes(何分)
- Seconds(何秒)
- Notification ahead (Seconds)(強制終了の何秒前に通知)
- Notification type(通知方法)
- Sound & Vibration settings(通知方法の設定)
Minutes(何分)は「9」、Seconds(何秒)は「55」に設定すると9分55秒に通話を強制終了します。
Notification ahead (Seconds)(強制終了の何秒前に通知)は「30」に設定して通話の強制終了の30秒前に通知するようにしています。
Notification type(通知方法)は次の4種類があります。私はバイブ通知にしています。
- sound(音で通知)
- vibration(バイブ通知)
- sound & vibration(音とバイブで通知)
- none(通知なし)
sound & vibration settings(通知方法の設定)は音の大きさやバイブの長さを設定できます。これに関しては直感的にわかります。
以上の項目だけ設定して他は何も触っていません。これらの設定は一度設定するともう触ることがないので一回だけ頑張って設定すれば後は楽です。
あとは覚えておいて損がない項目の「Enable / Disable Uncheck to disable(機能の有効/無効)」はアプリを使わないときにチェックを外しておくと通話の強制終了の機能が停止します。
電話をかけるときにcall timerを起動させておく必要はありません。
HUAWEI製のスマホは独自の省エネ機能が付いているのでスマホ側の設定が必要です。スマホの設定または端末管理アプリから電池→省電力→「画面ロック時にアプリを閉じる(画面がオフになってもアプリの実行を許可)」に行きます。
機種によってここまでの行き方は違いますが、HUAWEI製のスマホには必ずあります。ここで「call timer」を画面が閉じてもアプリの実行を許可するに設定してください。これをしないと電話中にcall timerが起動できないので通知もこないし、自動で強制終了もできません。
なお、ASUS製のZenfoneシリーズも自動起動マネージャーの設定解除をする必要があるようです。
日本語のアプリがいいなら「通話時間タイマー(アプリ名)」もおすすめです。こちらは作成者が日本人で、日本語で設定を変更できます。ただし、このアプリはHUAWEI製のスマホだとインストールできないようになっています。
私の父親にはこちらの通話時間タイマーを教えてあげました。call timerと同じで通知と通話の強制終了ができます。